柳瀬安里 個展
「光のない。」

YANASE Anri solo exhibition
KEIN LICHT

2017年3月7日(火)から12日(日)
12:00から18:00



KUNSTARZT では、柳瀬安里の初個展を開催します。
柳瀬安里は、デモなどの特殊な状況が発生している場において、
ある継続行為を行い、そこに居合わせた様々な立場の人々の
反応も含めて、映像作品化してきたアーティストです。
「線を引く(複雑かつ曖昧な世界と出会うための実践)」では、
国会前、安保法反対デモで抗議中の市民の間や、
警察の規制線を嘲笑うかのように警察官の間を
“自由に”チョークで線を引き、「光のない。」では、
東日本大震災と原発事故を題材にした、
エルフリーデ・イェリネクの長編テキストを暗唱しながら、
沖縄高江のヘリパッド建設工事ゲート前を通過していきます。
頼みもしていない、機動隊3人を連れて。
ご注目ください。(KUNST ARZT 岡本光博)




「光のない。」

2016-17
映像



アーティスト・ステートメント

「光のない。」は、オーストリアの作家、
エルフリーデ・イェリネクによって、
2011年3月11日に発生した地震とそれに伴う津波、
さらに福島第一原子力発電所事故をきっかけに
制作された戯曲である。
「光のない。」を暗唱しながら、沖縄の北部を歩いた。
そうすることで、本文中に多用される
「わたしたち」とは今誰なのか、一体何なのかを体験しようとした。
また、わたしたちとわたし、当事者と非当事者、
現実と妄想、(例えば震災の)以前と以後の間で
揺れ動くわたしたちの向かう先を問い続ける。




京都新聞 2017年3月11日付 平田剛志さん「柳瀬安里」展評




線を引く(複雑かつ曖昧な世界と出会うための実践)」

2015-16
映像

国会前と京都で、チョークや指を使い
線を引き続ける様子を撮影した映像作品。
チョークを持ってしゃがんで地面に線を引く。
いつもより低い姿勢で、前ではなく下ばかりを見ながら、
人と人の隙間や日常と政治の隙間、
賛成と反対の隙間を素早くすり抜けようと試みた。



経歴

1993 埼玉県生まれ
2016 京都造形芸術大学 美術工芸学科 写真コース 卒業

展覧会歴
2017「なにをみて、なにをつくる」ギャラリーフロール
2016 「フクシマ美術」KUNST ARZT
2016 「不安な干潟-Insecure tide land-」福利社 Frees Art Space
2016 「開校70周年記念国際交流展」弘益大学校 現代美術館 HoMA
2015 「PARK展」 KYOTO ART HODTEL kumagusuku
   (三人娘(菊池のえる・松本杏菜・柳瀬安里)での出品)
2014 「DIALOGUE展」Johnbull Private Labo 京都店